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米大統領選挙による経済と株価に及ぼす影響とは?

時事ニュース yoshikawa 2016.11.08(火)

米国の大統領選挙は、民主党のヒラリー・クリントン氏と、共和党のドナルド・トランプ氏が激戦を交わしています。経済界ではドナルド・トランプ氏が大統領に当選することで、経済へ何かしらの影響を及ぼすことを懸念していますが、今回の米大統領選挙によって経済と株価にどの様な影響を及ぼすのか考えてみます。
 

 

米大統領選挙の動向

民主党のクリントン氏は、富裕層や巨大企業への課税を強化し、海外移転企業には出国税を徴収する税財政を打ち出し、男女の賃金格差の解消、アジアを重視した経済政策は継続する方針を掲げています。
 
共和党のトランプ氏は、連邦法人税率を35%から15%へ引き下げ、高所得層や中所得層が収める税金に関しても引き下げる方針を掲げています。また、不法移民の強制送還やイスラム教徒の入国禁止、メキシコとの国境に「壁」を作るといった大胆な方針を打ち出し、世間を大きく騒がせています。
 
両者に共通するポイントとしては環太平洋協定(TPP)への加盟については反対しており、政策内容を見ても内向き的な政策を打ち出していることで、今回の大統領選挙ではどちらが決まっても、内向き的な政策が行われることがわかります。
 

トランプ氏の支持率が上回り、日経平均株価は半年ぶりに1万7000を割る

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11月1日に米国のワシントン・ポストとABCテレビが実施した世論調査では、民主党のヒラリー・クリントン氏が優勢と見られていた状況から、FBIがクリントン氏の私用メールを再び調査をおこなったことから、共和党のドナルド・トランプ氏の支持率が1ポイント上回った状態となり株式市場は予想結果を受けて敏感に反応しています。
 
4日の日経平均株価は一時300円の下げ幅を記録し、半年ぶりに1万7000を割り込みました。為替も円を買う動き目立ったことで、輸出関連株を中心に売りが加速しました。
 
2016年11月3日付の記事で、輸出関連株の上昇が見られたことを記載しましたが、再び、トランプ氏リスクが浮上したことで、再び円高が加速し、輸出関連株もトヨタ自動車を中心に9割の銘柄が一気に下落した状態となりました。トヨタ自動車の株価は4日の取引終了後前日比240円下げ、PERも11.7倍と割安な水準になりました。
 

どちらが大統領になっても日本経済へのプラスにはならない

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大統領選挙の結果予想に敏感に反応して株価が大きく揺れ動いていますが、日本経済にとっては、トランプ氏はもとより、クリントン氏が大統領になったとしても日本経済へはプラス材料にはならないことが予想されます。クリントン氏は貧富格差解消や環太平洋協定(TTP)の合意内容に否定的で、「アメリカ・ファースト」と呼ばれる、米国自身の利益を追求したスタンスを取るものと考えます。
 
そのため、両者が大統領になっても、アメリカ自身の産業発展を優先するために、ドル安方向へシフトさせることで、円高となり、自動車や電機などの輸出関連企業は、厳しい円高を強いられる時期がまだまだ続く可能性もありそうです。
 

米国経済は引き続き拡大を続けていく

一方で、大統領選挙後も引き続き米国経済は拡大を続けていくものと思われます。米国の雇用は回復して状態で完全雇用に近い状態であるといえます。
 
2016年11月4日の米雇用統計では、景気動向を敏感に移す非農業部門における雇用者数は前月の10月と比べ、16万1000人増加した他、賃金の上昇率も7年ぶりの高水準となり、失業率も4.9%に改善しています。
 
米国では先進国としては異例ともいえる生産年齢人口が増加することも期待されています。ヒスパニック系を中心に年間100万人程度の移民を受け入れた結果、出生率が増加したことが寄与し、今後も安定的な労働力を確保できることから、長期的に見て経済へプラスになることが考えられます。
 


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