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ヤマト運輸が宅配総量抑制実施。宅配ボックス設置や自動配送システム開発急務

時事ニュース yoshikawa 2017.03.02(木)

ヤマトホールディングス傘下のヤマト運輸は、同社の労働組合が2017年度春季労働交渉で宅配便の総量抑制を求めていることが明らかとなっています。
 
近年ではスマホなどが普及しインターネット通販の利用者が急増する中、宅配物が増加し人手不足により長時間労働が日常的になるなど、需要と供給が追いつかない問題に直面しています。
 

 

2017年3月期の取扱個数は18億5000万個と前年同期比9%増

ヤマト運輸は宅配便シェア1位で46.7%を占めており、残りが佐川急便の32.3%、日本郵便の13.8%となっており、同社が取り扱う宅配便取扱個数は、ここ10年間右肩上がりに推移している状況で、国土交通省の調べによると、2006年度は約29億個なのに対し、2015年度は約36億個と増加しているこのことです。
 
2017年2月23日付の日本経済新聞電子版によると、2017年3月期の取扱個数は18億5000万個と2016年3月期と比べて9%増加し過去最高を見込んでいたものの、想定を上回る数となったことで、人手不足などにより処理が追いつかず、一部地域で配達遅延が発生している状況であるとしています。
 

人件費増で減益予想。大口顧客への値上げや時間帯指定サービスの見直しへ

近年のインターネット通販の利用者拡大を受けて、人手不足で宅配業務が追いつかない状況となる中、ヤマトホールディングスでは2017年3月通期の決算を前年度と比べ14%減の340億円になる見通しであることを明らかにしています。
 
宅配便の個数が増加したことにより、アルバイト採用などを増やしたことに加え、外部業者への宅配業務を委託する外注費が増加したとしています。なお、売上高は3%減の1兆4600億円と従来予想を据え置き、本業の儲けを示す営業利益については、15%減の580億円になる見通しとしています。
 
アルバイトや外部業者に一部を委託してもなお、宅配業務が追いつかない状況から従業員が休憩が確保しづらい状況になっていることや長時間労働につながっていることから、今後は通販業者などの大口顧客に値上げを求めると共に、再配達や時間帯指定が集中する午後8時から9時の見直しに着手する方向で検討しているようです。
 

宅配ボックスの設置で再配達率8%に!IT開発案件の増加に期待


大阪市営地下鉄難波駅にある楽天の宅配ボックス(大阪市浪速区:筆者撮影)
 
今後も利用拡大が見込まれるインターネット通販による宅配物増加に対応するには、駅や自宅などへの宅配ボックスの設置や、自動運転技術やドローンを活用した自動配送システムなどIT技術を駆使して効率的な宅配業務を後押しする必要があります。
 
首都圏や関西圏の私鉄大手などでは一部駅に宅配用ロッカーを設置する動きが相次いでいる他、リフォームを手がける桧家ホールディングスはナスタと共同で宅配ボックスを共同で開発しています。
 
パナソニックエコソリューションズ社が2016年11月から福井県あらわ市で宅配ボックスの実証実験を実施しており、2017年2月の報告で、宅配ボックスの設置後の再配達率が設置前の49%だったのに対し、8%まで減少したことを報告しています。
 
ヤマト運輸は、ディー・エヌ・エーと共同で自動運転技術を活用した宅配便に配達の実験「ロボネコヤマト」を2017年から開始することを明らかにしています。消費者はスマホなどで場所と時間を指定すると荷物を乗せた自動運転車が配達が可能になるとしています。
 
IT技術を駆使した配達需要が見込まれる中、IT業界にとっては、施錠やボックス投函通知システムといった、宅配ボックスに関連したシステムの開発、自動運転車による配達システムの開発などの案件も増加することが予想されます。
 


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