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インドで高額紙幣廃止の影響でモバイル決済が急拡大!

時事ニュース yoshikawa 2017.01.16(月)

インドで、旧高額紙幣の廃止の影響でモバイル決済サービスが急拡大しています。市民の間では廃止される旧紙幣の交換などATMに長蛇の列を作るなど混乱が続いていますが、モバイル決済サービスはその受け皿として利用拡大に期待できる他、IT産業や金融業界など産業へのプラス影響も期待できます。
 

 

旧1000ルピー札と旧500ルピー札の旧高額2紙幣を廃止

インドでモバイル決済が急増している背景としては、モディ首相が旧1000ルピー札と旧500ルピー札の旧高額2紙幣の使用を廃止したことが背景にあります。脱税などで蓄財されていた不正資金を貴金属や不動産などへの購入に当たられないように、短期間で廃止宣言を行うことで、不正を撲滅する狙いがありそうです。
 
国民の間では、高額紙幣の突然の廃止で銀行ATMに殺到するなど混乱が起きており、廃止される旧紙幣から換金する現金が足りなくなる事態が発生しています。
 

小売など客足は遠のくが長期的には経済効果も期待される


 
旧高額2紙幣が廃止されたことを受けて、インド国内では小売など消費への影響も出ており、2016年12月27日付の日本経済新聞電子版の記事によると、「11月のインドの食品・日用品の小売売上高は10月に比べ1.8%減った。」としています。
 
一時的な消費の落ち込みはしばらく続きそうですが、長期的には旧高額2紙幣の廃止はインド経済にとってプラス影響となり、脱税が減ることで税収が増え、インフラ投資が加速することや、アメリカのIT産業の受け皿として発展したインドのIT技術力を活かして、後述するモバイル決済サービスの普及などITと金融を融合した「フィンテック」を後押しすることに期待できそうです。
 

急成長が期待できるモバイル決済サービス


 
旧高額2紙幣の廃止で、国全体で紙幣の供給が不足するなどの事態から、銀行窓口や街中のプリペイド携帯電話の入金代行を行っている屋台などで簡単にチャージして使えるモバイル決済の利用が広がっています。インドでは銀行口座やクレジットカードを保有しない層が多く、これらの層にとってモバイル決済は現金に変わる支払い手段の受け皿となっています。
 
ワン97コミュニケーションズが提供するモバイル決済「Paytm(ペイティーエム)」は、旧高額2紙幣の廃止より、1日あたりの決済額が650万件と約3倍以上に増加、ワン・モビクイック・システムズが提供する「モビクイック」は、4500万件と2倍以上に増加、インド決済公社が提供する「ル・ペイ」は、具体的な件数は未公表であるものの利用件数は5倍に増えているとのことです。
 
また、インドの携帯電話通信大手の「リライアンス・インダストリーズ」は、モバイル決済に参入することを明らかにしており、新規参入も更に増えそうです。
 
2016年12月27日付の日本経済新聞電子版の記事には「2021年には15年比で7倍の400億ドル(約4兆7千億円)に増える見通し。」としており、高額紙幣廃止により、インドのモバイル決済サービスの拡大に注目したいところです。
 


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