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人工知能(AI)がカルテル行為を働く「デジタルカルテル」の脅威が出現!

時事ニュース yoshikawa 2017.04.03(月)

人工知能(AI)の研究開発が急速に進み、企業においてもAIを活用して業務の効率化を図る動きも出始めています。そんな中、AIによって価格が高止まりする「デジタルカルテル」の懸念が叫ばれています。
 
従来までは、企業同士が連携して価格設定や生産量などに関する協定を結ぶなど、人間によってカルテル行為がなされていましたが、今後は、AIによるカルテル行為が行われる懸念が出たことで、新たなAIに関する脅威が出現した形となりました。
 

 

カルテルとは?

はじめに、「カルテル」とは、企業同士が互いの利益を確保するために、価格設定や生産量、販売地域、設備投資などで協定を結ぶことで、競争を阻害させ、市場を独占することで価格を維持することです。
 
カルテルにより、消費者などにとって不利益につながる他、経済活動の非効率化につながり、経済発展を阻害させる要因となりますそのため、企業間の公正かつ自由な競争を促し経済発展につなげていくために制定されている「独占禁止法」では、「カルテル」を禁止しています。
 

価格アルゴリズムの活用で価格の高止まりで集団訴訟も

近年開発が急速に進んでいる人工知能(AI)において、企業が効率化を図るためにAIを導入する動きも出始めていますが、AIで事業を効率化した結果、商品やサービスの価格が高止まりすることで消費者に不利益につながる事例もおきています。
 
2017年4月2日付の日本経済新聞朝刊に記載されていた記事には、ウーバーテクノロジーの「デジタルカルテル」の事例が記載されています。
 
記事によると、ドライバーらがウーバーの価格設定をめぐり集団訴訟を起こしているとのことで、乗車料金はウーバーがAIを活用した価格アルゴリズムによって設定されていることから、ウーバー自身が余剰利益を得ているとして、2015年12月に米連邦地裁に提訴しています。
 
ウーバーのドライバーは、独立したドライバーであることから、ドライバー自身が価格設定を行い乗客を呼び込み競争できる仕組みでないことから、ドライバーがウーバーに対して不満が蓄積されたものと思われます。
 

デジタルカルテルの法的責任は明確ではない


 
今回のウーバーの事例のように、AIなどコンピューターシステムを活用したことで、価格が高止まりしたことで消費者に不利益に繋がった場合、誰が法的責任を取るのかは明確でないのが課題となっています。
 
デジタルカルテルは、従来のカルテルの様に競合する企業や個人との間で「合意」したことの証明がなく、立証が難しいことにあります。
 
これからは、ロボットの他、あらゆるものがインターネットにつながる「IoT」の活用で業務や生産効率化などが急速に普及していくと予想される中、公平な競争を維持するために早急に方針の策定が求められると共に、AIの急速は発達によって我々人間が予想しない脅威が多いということを改めて浮き彫りになりました。今後としては、AIを正しく安全に活用するための法的規約や規格の策定なども必要になると考えられます。


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